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初の展示会、どうだった?
Factory Talk

ファクトリートーク

#08(前編)

国内最大級の業務用専門展『ファベックス2023』に出展

初の展示会、どうだった?
―代表取締役社長 高津、東京営業所 所長・宮本 担当・小林、企画開発部 チームリーダー 長野―

オリジナル商品を携え、食品がメインで包装資材も勢ぞろいする展示会に出展した高津紙器。展示会に出てみようと思ったきっかけや、オリジナル商品の開発秘話について尋ねました。

Factory Talk
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業務用食品・食材、機器、容器の総合見本市といわれ、専門バイヤーが集結する『ファベックス2023』。中食・外食、スイーツ&ベーカリーなど、あらゆる食のメーカーがそろう中、紙容器を製造する高津紙器がオリジナル商品を出展しました。初めて参加した展示会を終えて、出席した社員がそれぞれどう感じたかを話し合ってもらいました。

予想以上の反響を得たオリジナル商品

高津

これまでうちはお客さまが「こういうものを作って」とオーダーがあって、要望の物を作る会社だったんですけど、今回初めてオリジナル商品を作って展示会に出ました。当社の既製品として、自分達でマーケティングして、考えて、生産して。 オリジナル商品は、ふただけプラスチックの紙製弁当箱(プラふた用紙製弁当箱・紙トレー弁当箱)、かわいいデザインのランチボックス(使い捨てランチボックス)、汁もれしない紙製の舟トレー(汁モレしない舟型紙トレー)、わっぱに見立てた紙の折箱(紙わっぱ)など。

ランチボックスはふたがウッド調のデザインでおしゃれ。

ランチボックスはふたがウッド調のデザインでおしゃれ。

いろんなパターンを作ったんです。汁モレしない舟形紙トレーは、たこ焼きが入った木のトレーを紙に変えたらどうか、と。紙にフィルムを貼ったり、さまざまな加工もできるので。 わっぱは元々は木で作られた物でしたが、今はプラスチック製のものばっかりになってて、それを紙に変えてみようと。紙は木から作られているので、プラスチックに代わって紙はどうですか?と提案したくて。 工場は衛生管理を徹底しているということもアピールするために掲示しました。

衛生管理の行き届いた工場のPRもしっかりと。

衛生管理の行き届いた工場のPRもしっかりと。

今回、初めて参加してみて、食品がメインの展示会だったのですが、「包装資材業者のみなさんも出ておられるのか」と思いましたね。包装資材では、プラスチックの製品、紙の製品といろいろありましたが、紙という切り口で出たらすごく反響があって。予想した以上に盛況でした。

紙わっぱ

ー 初めての出展に『ファベックス2023』を選んだ理由は?

高津

いい意味で適当に、感覚で選んだというか。これまで行った展示会の中でファベックスが一番よかったんじゃないかな~でも違ってたらつらいな~ぐらいの感じで。結果的には「良かった、僕の感覚は合っていたんだな」と思いました(笑)。

小林

同じですね。容器は容器で展示会があるんですよ。ファベックスだったから逆に目立った、浮いたというか。それがもし周りが同じようなものを売っていたら、沈んでいたかなと。

高津

初めて展示会に出ます、というところってなんの装飾もなく、看板と商品だけがあるところも多い。だけど、せっかく出るならある程度お金かけて、ちゃんとつくりたいなって。

長野

ブースのデザイン、POP等の作成、設営、運営まで携わらせていただき、全力で走り続けた数日でした。疲労もピークに達し、体力回復系の濃いめの栄養ドリンクを飲み、自らを鼓舞しながら会場に立ったことを思い出します(笑)。

スタッフで作り上げたブース。商品が見やすく、手に取りやすい。

スタッフで作り上げたブース。商品が見やすく、手に取りやすい。

営業メンバーとタッグを組んだ商品づくり

ー 出店を決めたのはいつ?

小林

出展は4月でしたが、決めたのは2月くらい。ギリギリでした。

高津

昔から出てみたかったんです。しかし、出す商品がなかったしプラスチック全盛の時代だったので、紙製品が出てもしょうがないかなぁと。今回出たのは、紙っていうだけで注目を集めるだろうと思って。というのも、お菓子の包装紙がプラスチックから紙に代わるだけでトップニュースになるような時代になったので、注目を集められるのではないかと思いました。

お客さんの要望があって商品を作る会社だったので、自分達で考えて作って売りたいという思いがずっとありました。やっと時代と合致したというのと、僕たちの頭の中で「こういうのを作りたい」というのが前々からあったので、タイミングも良かったんです。 企画開発デザインチームの長野と本社営業チームの松本で商品開発チームを組み、二人が中心となり考えてくれました。松本は営業と商品開発を兼務しています。 商品開発には、実際に物を売ってくる営業のメンバーも入ったほうがいいのではと。いいものを作っても高いと売れないし逆もそうなので、価格や市場もわかるから。

長野

松本さんは紙の知識や製造工程など、すべてを熟知しておられるのでとても頼もしいです。設計やデザイン、考えなどは人それぞれで感性や経験、知識でも異なりますが、より良いものを作るためには、さまざまな人の意見に耳を貸すことも大切です。 時にはぶつかったり、遠回りすることもありますが日々お互い切磋琢磨しながらよりよい商品作りを心がけています。

たこ焼きなどに適した汁モレしない舟形紙トレー。

たこ焼きなどに適した汁モレしない舟形紙トレー。

長野

今回、一番苦労したのは汁モレしない舟形紙トレー。特許申請も同時進行していたためです。他社の舟形紙トレーの特許を侵害しないか特許情報プラットフォームでさまざまなワードを検索して特許内容を確認しつつ、自社の機械で貼れる有効寸法を念頭におきながら何度も設計・サンプルカットを繰り返しました。 ある程度形状が固まってきたところで、特許事務所の先生と相談しながら、さらに東京の営業や東京設計も加わり、やっと完成しました。

紙わっぱについては、自動製函機が他の商品で稼働していたため、後輩たちと手折り、組み立て・貼り作業を急ピッチで行い、なんとか展示会に間に合わせました。

(後編につづく)

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高津社長

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高津紙器工場の写真

高津紙器では、新工場の完成・南工場のリニューアルに伴い、これまで以上に衛生・品質管理を徹底し、お客様に安心した商品をお届けできるように努めています。実際、どのような取り組みを行っているのか、どのようなメンバーがものづくりをしているのか、工場のありのままの姿を、さまざまな社内取材を通してみなさまにお伝えしてゆきます。

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