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品質管理部の仕事は、会社を守ることにつながっていく
Factory Talk

ファクトリートーク

#01

高津紙器の品質・衛生管理の現在地

品質管理部の仕事は、会社を守ることにつながっていく
ー品質管理部・藤田智也ー

衛生・品質管理を徹底している高津紙器。実際、どのような取り組みを行っているのか、品質管理部の藤田に話を聞きました。

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高津紙器では、新工場の完成・旧工場のリニューアルに伴い、これまで以上に衛生・品質管理を徹底し、お客様に安心した商品をお届けできるように努めています。実際、どのような取り組みを行っているのか、品質管理部の藤田 智也(以下 藤田)に話を聞きました。

会社の雰囲気を変えた「5S活動」

品質管理部・藤田智也さん写真

藤田

入社して6年目です。前職は品質管理部とは全く関係なく、企画や公共の仕事に携わっていました。なので、高津紙器で最初に入ったのも企画営業部。当初は紙パッケージの設計や提案が主な業務でした。品質管理部に移ったのが3年前です。前任の品質管理部の社員が体調崩したこともあり、異動になりました。

エアシャワーの写真

藤田

品質管理の基礎となっているのは『ISO9001』。この基準に沿って、品質にバラつきが出ないようにルールを設けたり、製造手順書の作成やQC工程図の管理を行なっています。

※ISO9001…品質マネジメントシステムに関する国際規格。ISO9001は「一貫した製品・サービスの提供」「顧客満足の工場」を実現するための、品質マネジメントシステムの要求事項を定めている。

私が担当になった当初は、今から思うと管理の基準がまだまだ甘かったと思います。紙トレーの部署は食品用だったので徹底されていたのですが、紙パッケージと紙管の部署まで徹底できていなかった。
ですので、2年前くらいから『5S活動』というものを始めました。

品質管理部・藤田智也さん写真

藤田

5S活動っていうのは、工場の管理でいうところの初級です。会社の目標のひとつに設定されたのもあり、そこをまずはスタートラインに定めました。部門長に半年くらいかけてセミナーに参加してもらい、みんなで勉強しながら今も活動は継続して行っています。

※5S活動…整理・整頓・清掃・清潔・しつけを意味し、製造業やサービス業などあらゆる環境改善の基本となる考え方。 整理(Seiri)・整頓(Seiton)・清掃(Seisou)・清潔(Seiketsu)・しつけ(Shitsuke)のローマ字表記の頭文字をとり、5S活動と呼ばれている。

会社内に掲示されている5S活動報告書の写真

会社内に掲示されている5S活動報告書

藤田

例えば今、会社の敷地内を綺麗に保つことができているんですが、これも5S活動の一つです。各個人で持ち場を決めて、出勤したときに10分程度掃除をしています。あくまで掃除っていうのは基本のことなんですが、会社としてのルールが定まってきているのを実感しています。5S活動の成果もあり、会社の雰囲気も私が入社した頃から比べるとだいぶ変わったと思います。

「現場にものづくりを丸投げしている」

ー 品質管理の基準はここ数年で変わった?

藤田

年々、厳しくなっている印象はあります。紙トレーは食品を直接置くものなので当然厳しいですし、紙管や紙パッケージなどでも、基準が厳しくなってきていると思います。それに伴い、不良が発生したときに、トレーサビリティができることを求められています。

トレーサビリティ…製品の生産から消費までの過程を明確に記録し、商品から遡って履歴情報を追跡できるようにすること。またはそれを正確に記録・管理するシステム。

記録写真

藤田

高津紙器では毎日、日報と品質管理日報を各部署に提出してもらい、データ化しています。仮に製品に不良が出た場合は、そのデータをもとにロットを特定し製造工程を遡っていくんですが、その仕組みがようやくできました。一部の部署では以前からできていたんですが、それが全部署でできるようになったのは、会社として成長した部分だと思います。

実は、以前お客様からの要望があったんですが、その取引先の工場長の方に色々とご指導いただきまして。厳しい方なんですけど、言ってくださったことはどれも的確で、その中のひとつの言葉がとても印象に残っています。
それは「君たちは現場にものづくりを丸投げしているんやろ」という言葉で。

それを言われたときは、ぐうの音も出なかったです(笑)。たしかに今まで、お客様から要望や指摘があると現場に説明し、「お願いします」と職人任せになっていたんですよね。ベテランの職人たちは、それでもなんとかやってくれてはいたんですが…。

工場内部の写真

藤田

でも、それではやっぱり駄目なんですよね。商品の修正が必要なときは、どういう方法で修正するかのルールがあって、それをもとに修正する。もっと細かな数値が必要であれば、決してひとりの判断に任せず、生産会議を開く。不良品が出てから機械を止めるんじゃなくて、不良が出る前に調整をできるようなシステムを作らないといけないんです。その方に言われてようやく気づきました。その仕組みができたことを報告したときは、「やっといい状態になったね」と褒めていただきました。

商品を守り、会社を守る

ー 今後の課題は?

藤田

仕組みの部分はおおよそできてきたので、これからは分析ですよね。例えば生産効率や稼働率がどうなのかという所。そこに取り組んでいくのは、今後の目標と考えています。

あとは、うちの会社はまだまだ打ち合わせの数が少ない。良くも悪くも昔の流れで、喫煙所で話す機会が多いんですよ。でも、それって記録にも残ってないし、なんとなく話して終わってしまうだけなので。全員がメモを取りながら集まるような機会を、もっと増やしていかなければいけないと思っています。

藤田さんの写真

藤田

お客様からご指摘が来たときに最初に動くのは、やはり品質管理部なんですよね。そのときにデータを使って説明し、お客様に納得してもらえたら商品を守れたことになりますし、結果的に会社を守ることにもつながっていくと思うんです。そういうときはやりがいを感じます。勿論、大変なことも多いですけど(笑)。

もっと細かいルールづくりや仕組みづくりを進めていって、「高津紙器の出荷するものは、安心して使ってください!」とお客様に更に自信を持って言えるように、これからも品質・衛生管理に取り組んでいきたいと思います。

高津社長

ファクトリートーク

高津紙器工場の写真

高津紙器では、新工場の完成・南工場のリニューアルに伴い、これまで以上に衛生・品質管理を徹底し、お客様に安心した商品をお届けできるように努めています。実際、どのような取り組みを行っているのか、どのようなメンバーがものづくりをしているのか、工場のありのままの姿を、さまざまな社内取材を通してみなさまにお伝えしてゆきます。

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